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仕手株というフレーズに注意

仕手株の値動き

仕手株」というフレーズを聞いたことはないでしょうか?株価操作の対象として意図的に一部の投資家によって集められたりする株のことを指しますが、この「仕手株の情報を売る」といった名目でお金を取りにくる予想サイトには警戒が必要です。

基本的に、この手の情報商材は全て詐欺と思っておいて差支えありません。
仕手株、および仕手筋(仕手株を巨額な資金で集める集団投資家)は実際に存在しますが、ネットを介して個人投資家に対してそういった情報が漏れることはまずありえません。

また、昨今は価格操作やネットを活用した風説の流布の取り締まりが強化され、仕手行為自体が昔に比べて少なくなりました。
株式投資を経験している人であれば仕手株というものに興味を持つかもしれませんが、「楽して儲けたい」という安易な欲求をまずは断ち切らないといけません。

仕手株の仕組み(手口)

仕手のおおよその流れ

株式銘柄は値上がり率や出来高急増などのランキング上位に入ると参加者が増えて、更に出来高が高まる傾向にあります。また、短期的に急激な値上がりをする銘柄は、波に乗ろうとして買いを入れる提灯買いが増えるものです。

必要に応じて掲示板などで「この銘柄は将来的に株価が10倍になるポテンシャルを秘めている」など根拠のない風説の流布によってさらに買い煽りをします。

こうした特性を利用して価格操作が行われた銘柄を「仕手株」、意図的に仕手株を作る大口(グループ)を「仕手筋」、価格操作が行われて株価が乱高下している状況を「仕手戦」と呼びます。

ラオックスの事例
LAOXの店頭

仕手株の中でも有名な株式銘柄がラオックス(8202)です。
2008年から2009年前半にかけて1,000円以下の価格帯で停滞し、2009年2月には安値の100円をつけたラオックスは、安値から5ヶ月後の2009年7月に4,540円を付けました。

しかし、その後は株価が急落して2ヶ月後には600円台の水準まで逆戻りします。
その後は再び1,000円以下で停滞して一時は220円の安値を付けたものの、2014年から2015年にかけて安値から25倍の5,640円の高値を付ける高騰を見せ、2016年4月には再び1,000円以下の水準まで急落しました。

このように仕手戦は特定の銘柄で数年に渡って繰り広げられることもあり直近安値から軽く10倍以上の高値を付けることもまったく珍しくありません。
もし、仕手株の情報を先に知ることができ、安値で買って高値で売り抜けられたら…こうした夢のある妄想を掻き立てやすいことが、悪質投資会社がよく仕手株のフレーズを使って集客をしている理由だとも言えます。要するに興味がある人の射倖心を煽りやすいワードだということですね。

ネット仕手筋
意図的に噂を流すイメージ

ネット掲示板やTwitterなどのSNSが広く普及したことでで、より一般人にも様々な情報が手軽に届くようになりました。
それにより、これまでの一般的な仕手戦に比べると、圧倒的に少額の資金で低位株の価格操作を行うようなネット仕手筋が増えてきています。(少額と言っても数億円レベルですが)

ネット仕手筋は、まず数億円程度の資金で価格操作できる低位株を掲示板やSNSで買い煽り、一部で実際に価格を釣り上げます。一連の流れを見ていた投資家は、「この投稿者(アカウント)の発信力は本物」だと錯覚し、次の銘柄でネット仕手筋が仕掛けた際に便乗してしまいます。
あとはこれまでの仕手筋と同じです。あらかじめ大量に集めてあった仕手株の価格が跳ね上がったところで売り抜けます。当然ながら便乗していただけの一般投資家は暴落の憂き目に遭い、損をすることとなります。

大口による価格操作
大口投資家による意図的な株価操作

株式投資の世界では、資金力のある大口投資家が意図的に価格を操作するようなことはこれまでも多くありました。
一例としてFXなど為替の世界では、一定の日時や価格になるまではレートを大きく操作させないように、オプションバリアと呼ばれる注文を入れる手法があります。

また、日経平均225銘柄で見ても、先物で大きなポジションを取っているABNアムロクリアやソシエテ・ジェネラルといった海外の大手投資銀行が持つポジションの逆には動きにくい傾向が強いです。

株式投資はテクニカル(チャート)とファンダメンタル(決算・経済指数・IR情報等)による2つの分析が重要だと言われていますが、実際にはテクニカルとファンダメンタル以外の大口投資家要因でトレンドが形成されるケースが多数あります。
投資の世界に踏み込んだ人の多くは大口投資家の事情で株価・指標が動くシーンを目の当たりにしているため、「仕手株」というフレーズにも敏感になってしまうのかもしれません。

予想サイトの種類

株式投資に関連した予想サイトは、大きく分けて2種類あります。ノウハウを販売するサイト具体的な投資先を紹介するサイトの2種類です。

ノウハウを販売するサイトでは、情報の内容に見合わない料金設定が目立ちます。
チャート分析など基礎的なことは数千円程度で買える書籍やネットの無料情報で学ぶことができますが、実際に相場で勝ち続けるためには相応の努力と経験が必要です。
知識だけで簡単に利益を出せるほど投資の世界は甘くありません。いかにも簡単に儲けられるように見える予想サイトの情報商材は、大半が詐欺なので注意してください。

具体的な投資先銘柄を紹介する予想サイトの場合、まず投資顧問のライセンスを取得しているかをチェックしましょう。それが確認できないようなところは、利用しない方がよいでしょう。
そもそも取得する難易度が高い投資顧問のライセンスですが、これを持たないということは、お金を取って人の投資に関するアドバイスをしてはいけない、ということになります。

いずれにしても競馬など同様、相場の世界に絶対はありません。絶対に儲かるように「仕手株」などのフレーズを使って錯覚させ、高額な情報料を取ろうとしてくる予想会社はすべて悪質な詐欺会社と見て差支えありません。

仕手筋情報はネットに存在しない

漏らしてはいけない秘密

仕手株や大口投資家のポジションを理由にしたマネーゲーム的要因で株価が動くことは実際にありますが、こうした情報がネットを介して一般の個人投資家に流失することはありえません。
それがネット仕手筋など低位株を狙った仕手戦であったとしても数億円単位の資金が必要になり、情報が流出して仕手戦が失敗に終われば大きな損失が出ます。

仕手株のように理由がない中で一時的に株価を釣り上げるのは仕手筋からすると非常にハイリスクな状態であり、秘密を守る保証のない人に数十万円数百万円程度のお金でそんな重要な情報を売ったりはしません。
予想サイトなどが仕手株のフレーズで集客しているのは、ただ単に無知な人も含め食い付きが良いからです。仕手筋から情報などといったものは実際になく、それっぽく見せた架空の情報を高額料金で売りつける詐欺行為がほとんどです。

この手の予想サイトにはまず手を出さない、というのが最善の対応策です。万が一情報を買ってしまった方、すでに騙されたのではないか、と勘づき始めている方はすぐに投資予想サイトの運営会社に関する情報を集めましょう。
一度払ってしまったお金を取り返すには代表者名や会社の所在地、連絡先、とにかくコンタクトを取るための情報が必要です。

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