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送り付け詐欺とは

宅配で届いた荷物

送り付け詐欺とはその名の通り、勝手に商品を送り付け、その代金を払わせようとする詐欺行為です。
注文をしたわけでもないのに突然代引きで商品が届くので困惑しますが、ネット上で買い物をする機会が昔に比べて増えたことにより、宅配業者が来た時点では自分に本当に無関係なものなのかわからない時もあります。よくわからないけどとりあえず代引き料金を払っておこう、これを詐欺業者は狙っています。払ってしまえば最後、相手は初めから詐欺を目的としている以上、簡単に返金に応じるようなことはまずありません。

金額にしてみれば数千円程度とそこまで大きくないものの、この手の送り付け詐欺はいま増えてきています。
送り付け詐欺について、詳しく解説いたします。

有名ECサイトの名前で届く

送り付け詐欺自体は古くからある手口ですが、Amazon・楽天などの巨大ECサイトが普及してからさらに件数が増加しました。
宅配で荷物が届いた時、送り主が名前も知らないところだった場合、身に覚えがなければ警戒するでしょう。しかし送り主が有名ECサイトになっていると、その警戒レベルは一気に下がってしまうものです。

大手ECサイトにショップ登録して販売元になるのは実はそこまで難しくなく、詐欺業者が紛れ込んでいる可能性は充分に考えられます。そういった悪質な業者が、大手ECサイトの名前を隠れ蓑にして送り付け詐欺を行っていることもあるのです。
家族と同居している際は、事前に到着予定日を共有しておくことが大切です。自分には注文した記憶がなくても、同居している家族の誰かが頼んだのだろう、という考えから受け取りに応じてしまうこともあるためです。

また、ECサイトで注文した商品の配送状況をこまめに確認することも被害を回避するためには有効です。購入履歴に注文した記憶のないものが万が一あれば、事前に対応できます。

コロナ禍で急増

コロナ禍で不足した消毒液やマスク

新型コロナウイルスが感染拡大した初期の頃、マスクや消毒液が市場に不足している事態に便乗して、法外な値段でそれらの商品を送り付けるような悪質商法が急増しました。

マスクや消毒液をネットで注文した覚えはない。
店頭では購入できない(通販限定)ので欲しい。
馬鹿みたいに高いけど、いまの状況なら買ってもいいか…

こういった流れでとんでもない高額でも買ってしまう人が実際に多くいたのです。実際に送られてくるマスクや消毒液は大抵が中国製で、品質にもかなり難があるものばかりだったようです。

このように、人が困っていることに付け込んで悪質な商売を展開する輩は常にいます。関わってもよいことはないどころか、詐欺組織をより潤してさらなる被害を生むことにもつながります。断固として拒否する姿勢を見せましょう。

代金引換のルール

代金引換での受け渡し

送り付け詐欺の大半は代金引換での宅配を通じて行われます。
親切な配送スタッフであれば、代金引換の荷物を持ってきた際に「支払いを済ませると返品・返金ができなくなります」と案内してくれます。(実際に送り付け詐欺のような事例が多いことからの注意喚起の意味合いもあるものと思われます。)

これは、宅配業者側の対応・負担にて返品・返金業務を行えないという意味で、販売元が返金に一切応じてくれないわけではありません。
ただし、送り付け詐欺のような悪質なことを平気でするような業者は、一度払ったお金をすんなりと返してくれることはまずないと思った方が良いでしょう。

また、民法の特性上、宅配業者が代金引換の荷物を持ってきて、対面で荷物の内容(送り主・商品・金額)を確認した上で支払いと受領印(サイン)を済ませていると、いざそれを覆したくてもかなり立場的に不利になります。
国民生活センターでも、支払ってしまった場合は通販会社へ返金の対応を求める連絡をするように案内すると同時に、身に覚えのない荷物は受け取らないように徹底することが重要だと呼びかけています。

参考代引きで身に覚えのない荷物が送られてきた|国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2019_05.html

保留or受取拒否

受け取りを拒否する女性

自身もしくは家族が確実に注文したという確証がない荷物が届いた場合、受け取らずに保留にしておくのが無難です。
保留とは、一旦届いた荷物を不在扱いにすること。配送スタッフと対面した上で、その場で不在票を切ってもらうことです。

一旦保留にした上でその荷物の詳細を確認し、それでもやはり身に覚えのないものであれば、そこで改めて受け取り拒否の手続きを取ることができます。
届いた時点で注文したものではないという確信があれば、その場で受け取り拒否もできます。

保留と受取拒否はヤマト運輸・佐川急便・郵便局(ゆうパック)など大手の配送業者全てが対応していますが、この制度を知らずに商品を簡単に受け取ってしまう人が大半です。

配送スタッフがわざわざ家まで来ているから、その場でさっさと支払いや受領をしないと申し訳ない、という気持ちから確認を疎かにしてしまう人もいますが、これは受取人としての真っ当な権利ですので、しっかり確認するようにしましょう。
送り付け詐欺をする業者は、当然受け取り拒否をする人も多くいるのはわかった上で、一部でこのように安易に支払いに応じてしまう人がいることに目をつけて犯行に及んでいます。

ともかく、受取や代金引換の支払いを済ませてしまうと状況が悪くなるので、身に覚えのない荷物は一旦保留。受け取るべきではない確証があれば受取拒否で対処することを徹底しましょう。

居住確認を目的とした送り付け

詐欺師による居住確認

代金引換を使って直接的にお金を取ることを目的とはせず、居住確認のために価値のない商品を送り付けてくることもあります。
2020年には謎の種が入った小包が送りつけられるトラブルが相次いで話題になりました。いずれも送り主は空欄だったそうです。

この送り付けは直接的なお金の詐取には直結しませんが、代わりに居住確認を目的にしている可能性が高いです。
何かしらのルートで得た個人情報リストが正しいかの確認。さらに送り主が不明な荷物でも受け取るのかどうかを確認しているのです。さらに手の込んだ詐欺グループになると、時間指定の宅配サービスを利用し、留守の時間帯を確認しているところもあるようです。宅配便の送り主は、追跡サービスを通じて不在や再配達の依頼状況まで確認することが可能です。

受け取ってしまったら

心当たりのない荷物にも関わらず受け取りに応じてしまったら、速やかに販売元(送り主)へ連絡をして、返品・返金の申し出をしてください。悪質な詐欺業者が相手である以上、それでスムーズに解決することは期待できませんが、まずは返金を申し出た、という既成事実を作っておくと有利になることが増えます。

販売元が返品・返金に応じる気配がない場合は、ECサイトのカスタマーサポートや国民生活センターへの相談も速やかに始めましょう。

また、受け取ってすぐであれば宅配業者へ連絡するのも有効になる場合があります。
宅配業者は代金の受領および受領印・受領サインをもらった荷物の返品は原則として受け付けないルールを設けています。しかし未開封かつ当日中でドライバーが配達証を手元に持っている状況なら、荷物の回収に応じてくれる場合があります。あくまでも宅配業者および配送スタッフの善意による対応であることを理解した上で、相談しても良いでしょう。

送り付け詐欺は被害金額がそこまで大きくないことから、受け取ってしまった後に気付いても諦めてしまう人が多い、という特性を持った詐欺です。すぐに諦めてしまっては詐欺業者の思うツボです。被害に遭わないことがもっとも大事ですが、万が一の時は徹底的に抗いましょう。

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