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定期購入(美容・健康食品)

インターネット上で様々なものが買える時代になると同時に、「定期購入」という売買形態が以前よりも多く見られるようになってきました。定期購入とは、定められた期間自動で売買契約が繰り返され、販売者が購入者に商品を提供し続ける契約のことを指します。

この売買形態には、販売者と購入者それぞれにメリットがあります。販売者にとっては長期的な収益が見込めるため、事業の安定につなげやすいという点。購入者にとっては都度購入する手間が省ける上、価格も安くなりやすい点などが挙げられます。

しかしながら、定期購入モデルならではのトラブルが多発しているのも事実です。購入者の見落としや錯誤などにより、一回だけのつもりが定期購入になっていた、といったものです。
こちらのページでは、特に定期購入販売の対象となる頻度が高い美容グッズや健康食品について、それぞれにおいて発生しているトラブルの具体例を取り上げつつ、返金を成功させるためのポイントについて触れていきたいと思います。

トラブルが発生する理由

定期購入販売におけるトラブルは年々増加傾向にあります。

定期購入に関するトラブル相談件数の推移

販売者としては、なるべく多くの人に商品を購入してもらいたい。
購入者としては、なるべく安くお得に商品を購入したい。
商取引においては基本的にそれぞれにこういった願望があります。

定期購入は購入者にとってメリットがありつつも、解約忘れなどのデメリットもあるため、警戒されがちです。
そこで「定期購入」という条件をなるべくわかりづらくし(表記そのものをしないのはさすがに問題が多すぎる)、相手を勘違いさせた上で商品の購入を促すような悪質な業者が出てきたのです。初回購入時の大幅な割引き価格だけを目立つようにアピールし、定期購入に関する注意書きはなるべく目につかないようにします。

こうすることで、後になって購入者が「定期購入なんて知らなかった!」と文句を言って返金を求めてきたとしても、「しっかり条件も記載しているから応じることはできない」と突っぱねることができるのです。
こうした背景から、購入者と販売者との間で返金トラブルに発展するケースが増えています。

美容系商品の定期購入

美容系商品のイメージ

美容やアンチエイジングに効果があるとされる化粧水やクリームなどは定期購入販売されやすいものの一つです。これは商品の性質上、定期購入のメリットがより浮き彫りになるからです。どういうことかと言うと、美容やアンチエイジングは一朝一夕で成せるものではなく、一定期間続けることでやっと効果を実感できるものです。
販売業者としては長期での定期購入を勧めやすく、購入者としても途中で飽きてやめてしまったりするリスクを回避できる、という要素が定期購入に適している理由です。

返金騒動に発展したケース

中には高額な商品もあるため、初回割引などでお得感をより出しやすいというところも、美容系商品が定期購入販売されやすい理由の一つでしょう。またこのジャンルにおいては、多くの人が悩みやコンプレックスを抱えています。この悩みやコンプレックスの解消のためにお金を厭わない、という人は多く、そこを狙った悪質な商法が蔓延っていることも事実です。

つい最近では、とある有名なyoutuberがプロデュースしていたバストアップブラが返金問題を起こした例もあります。これは、あたかもその商品を使って胸が大きくなったように以前からアピールし、商品の販促を行っていたにも関わらず、実際には豊胸手術(それまではずっと否定していた)をしていたことが発覚し、大炎上したことによるものです。

この販売方法は購入者を意図的に錯誤させ、著しく不利にさせるものであり、特定商取引法の観点からも契約を無効とできるケースです。これはたまたま悪質な騙しの事実が表沙汰になったために全面的な返金に応じる形になったものの、隙を見せずにうまいこと搾取し続けている業者もいまだに多く存在します。

健康食品

健康食品のイメージ

「健康」は性別関係なく幅広い年齢層で興味を持たれるジャンルだと言えます。それだけ販売業者からすれば見込み客が多い、ということになります。多くの人が悩みを持ちがちなジャンルなだけに、悪徳業者からしてみると絶好の狩り場になっている面もあるので注意が必要です。

実際にはなんの効果もないような粗悪品を、あたかも効果があるかのように見せつけて定期購入させる、という悪徳商法は実際に存在します。そしてその商品が本当に粗悪で全く効果がないものなのか、これを立証することが非常に難しいこともネックとなります。

通信販売である以上はクーリング・オフの対象外となってしまうため、購入前の特約や解約条件の確認は絶対に怠らないようにすることが最重要です。

この他、最近では頼んでもいないのに勝手に健康食品を送り付け、その料金を請求するような強引な送り付け詐欺も増えてきています。多くのものがネットで買えるようになったため、送られてきた商品が本当に購入した覚えのないものなのかの判断がつきづらくなってきているのをよいことに、一方的に健康食品などを送り付けて、代金を請求してきます。主にターゲットは記憶力が弱ってきている高齢者が多いと言われていますが、いつあなたのところに送り付けられてきてもおかしくないので頭の片隅に入れておきましょう。

トラブルに発展したら

トラブルに悩む女性

定期購入モデルを含むネット上での通信販売は、基本的にクーリング・オフの対象外です。販売業者から強引に売り込みをかけている訳ではなく、自分でじっくり吟味した上で購入するかどうかを判断することができるからです。

では一度購入してしまったら、何があっても一切契約の取り消しや返金に応じてはくれないのか、というとそうでもありません。
あくまでそれは然るべき表示を購入者に向けて正しく行い、真っ当に商売をしている業者が相手の場合のみであり、悪質な業者に対してまで泣き寝入りする必要はないのです。

定期購入の解約返金を求める際に重要になる確認点は以下の通りです。

①購入前の段階で、消費者に対して定期購入や解約の条件が明示されていたか。
②誇大広告や事実と異なるような表記がなかったか。
③解約の受付が電話のみ。


①条件の明示

販売事業者には、消費者に対して事前にわかりやすく解約は返品についての条件を明示する義務があります。こういった特約の記載がない場合、購入者側の都合で解約が認められる可能性があります。

基本的に定期購入モデルの商品購入ページには、「購入後の返品・解約は一切受け付けません」といった旨の特約が記載されているはずで、それがある限りはその特約が優先されることとなります。ただし、その特約がわかりづらい場所にあったり、文字が著しく小さく見づらいようなことがあれば、それを足掛かりに交渉の余地が生まれます。

とにかく大事なことは、ネット上での売買をする際には必ず購入ボタンを押す前に特約や注意事項の確認をし、トラブルに備えてそれらのスクリーンショットを保存しておくなど、備える癖をつけることです。

②誇大広告や不実の告知
誤解を招く誇大広告

消費者を勘違いさせるような誇大広告や、事実と異なる告知をして錯誤に陥らせるような手法での販売は禁止されており、これも解約事由とすることができます。

例えば、「いつでも解約可能です!」と大々的に告知しておきながら、目立たない特約の部分で解約に細かい条件を設定したとしても、それは不実の告知として見ることができるのです。
消費者の購入を促したいがあまり、大げさな広告をしている販売業者は実際に多いですが、これは許されることではありません。それを理由に業務停止命令が下された事例も過去に多くありますので、悪質な販売活動をしている業者がいたら即座にクレームを入れましょう。

③電話のみでの解約受付

WEB上での解約フォームやメール受付などがなく、電話のみで解約を受け付ける、という業者には警戒が必要です。というのも、解約唯一の窓口である電話を、最初から取るつもりがないような悪質な業者が存在するためです。
電話自体は鳴るが、何度かけても一向につながらない。これはわざと電話に出ないようにし、購入者が根負けするか忘れるか、とにかく契約の引き延ばしを狙っている可能性があります。

解約受付を電話に限定している業者は利用しないに限りますが、万が一購入後に解約をしたくなった際には、まずとにかく根気強く電話はかけ続けることです。そしていつ、何回電話をかけたかの記録も取っておきましょう。
そしてそれと並行して、書面での解約申し出もしておくと良いです。これらの記録を基に、消費者庁や国民生活センターへ相談することで、なにかしらのアクションが起こせるはずです。記録に応じて、遡っての返金もできる可能性があります。

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